企業データ・ディクショナリは、ある特定の情報処理部門が情報システムに関するあらゆる要求に応えていこうという、統合開発環境の構築を推進していく中で発展してきた考え方です。簡単に言うと、個々のアプリケーションの観点からではなく、企業全体を見通して用語の定義を統一しようというものです。

同じ言葉でもアプリケーションによって定義や使い方が違っていてとまどった、という経験は少なくないでしょう。同じ顧客番号でも、「Customer ID」、「Customer Number」、「ID Number Customer」、「Cust ID」、「Customer No」、「Cust ID No」などさまざまな表記があり、その実体は同じものなのかそうでないのか、区別ができません。

そこで企業データ・ディクショナリの考え方を導入します。

  • オブジェクトの定義は1箇所でのみ行います。
  • 開発者は必ずこの定義を参照します。
  • 要素を定義する場合は、特定アプリケーションだけでなく、企業全体を「広い視野」で見渡して行います。企業データ・ディクショナリを導入すれば、オブジェクトは企業内のあらゆるところから何度でも再利用されうるからです。
  • 定義方法の標準を定め、それを遵守させることが大切です。
  • 権限なくデータ・ディクショナリを変更、使用できないよう、保護機能が必要です。
  • 開発プロジェクトの設計工程の最初に作業が集中することになります。

この考え方を導入すれば、アプリケーションを長期にわたって使え、他のアプリケーションとの統合も容易になるため、時間が経つにつれて効果が現れてきます。

企業データ・ディクショナリの活用を推進するため、フィールド定義の保守にあたる開発者を制限する方がよいかも知れません。

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