開発者個人のデータベース (IBM i スレーブ) ではなく、クライアント・モデルを採用する決断を下す場合、前述の長所と短所を除いた制約として、クライアント PC とサーバー PC のハードウェア仕様が大きな影響を与えます。サーバー仕様が低いと、ネットワーク・クライアントのパフォーマンスに大きな影響を与える可能性があります。

一方でパワフルなサーバーが使用できる場合は、ネットワーク・クライアント・モデルが可能となります。

更に IBM i スレーブが他と異なるのは、リポジトリが共有される点です。ですから他の開発者の変更が、直ちに作業環境に反映されます。これは必要な更新の場合もあるでしょうし、バグ修正の場合もあるでしょう。IBM i スレーブを使用することで、更なる制御が可能になります。そして、VCS マスターの独立ワークステーションを利用することで、この制御を更に強力にすることができます。

ローカル・クライアント

長所

  • ローカル PC のリソースはデータベース以外の全てに使用できるので、一般的にネットワーク・クライアントよりも処理が速いです。
  • コンパイルやビルドも通常は速いです。
  • コンパイルしたオブジェクトは共有されないので、基本的にいつでもコンパイルが可能です。

短所

  • Windows サーバーと同様、各開発者が Visual LANSA を各自インストール・更新する必要があります。


ネットワーク・クライアント

長所

  • クライアントのフットプリントがごく僅かです。クライアントに追加するショートカットが少なくてすみます。
  • 新しい LANSA のリリース時はサーバーの更新のみ必要です。
  • コンパイルやビルドに強力なサーバーのリソースを使用できます。
  • クライアントのコンパイラの使用も可能です。
  • リポジトリは他の開発者の変更が常に反映された状態です。
  • 実行環境も常に他の開発者の変更が反映された状態が保たれます。

短所

  • コンパイルしたオブジェクトが共有されるので、別の開発者が使用しているとコンパイルできません。また、使用されていなかったとしても、別の開発者のテスト前の作業が影響して自身のプログラムに欠陥が発生する可能性があり、自身の開発の遅れに繋がる可能性もあります。
  • サーバーのリソースが効率よく使用されていない場合、生産性が落ちます。

注:複数のクライアント・システムによりデータベースが共有されます。ですから、マスター・システムを使用している時のように、作成される余剰データベースによるメリットは期待できません。ある PC のデータベースが消失した場合、前回のチェックイン以降のすべての開発者の変更が失われます。ですから、クライント・モデルを使用する際は、PC データベースに対するしっかりした バックアップ対策を立てる必要があります。

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